『どうして、ずる…い…よ、なんでそんなこと、』
「キミの命が消えかけるのを感じた」
『……』
「怖かった。驚くほど、こわかった」
嘘ではないようだった。
現に、彼の体は小さく震えていたから。
愛してなんか、いないくせに。
何で、そう錯覚するようなこと。
伝えたいはずの想いはいつまでも届かなくて。
ちょうどこのすれ違った私たちの体温のように。
交わることはなくて。
『…夜、っくん、』
涙がでるなんて、変。
人間でも宇宙人でも何者でもない夜くん。
彼はふらふらと自分の存在と世界の狭間をさまよって。
本当に、なにもかも曖昧だ。
だけどそんな不器用な彼が、
愛おしくて、たまらない。


