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長野県にあるとある広大な森――UFOがおちる森。
もちろん、本来そんなけったいな名前がついているわけではなく、あくまで絵本の虚構話なわけだけれど。
それでも、そんな絵本を描いた人間がいる。
それも、この森をモデルにだ。
もしかしたら、というひとつの推論が私の中で浮かび上がる。
もしかしたら、作者もアレを目にしたことがあるのかもしれない、と。
『…まさか、ね』
もっとも、作者があの少年まで目にしたとは限らない。
だって彼は言っていたから。人間に目撃されたのはこれが初めてなんだ、と。
そういえば宇宙人(私はそう信じている)の彼も人間ではないのだ。
それはどこか、黒川夜と同じものを感じる。
思えば、夜くんが人間じゃないと聞いてなお、たいして驚かなかったのにも。
私は過去に宇宙人にあったんだぞ!という変な心強さがそうさせていたのかもしれない。


