「形在るもの」 『そう、恋愛っていう形』 「あの人はフウが好きで、フウもあの人が好きなんだろ。それを恋愛っていうんじゃないの?」 『そうだけど…』 (…そうじゃないんだ) そんなふうに言われれば確かにそうだという気もしてくるというものだ。 そもそも恋愛なんてものは脳内物質が作り出す幻想だと言われているくらいで、明確に定義することなんて、不可能。 「―――ネェ、聞いたよ」 なに、その目。