forget-me-not








「それよりねぇえ?その泉月って人、どうなのよ」

『どうなのって何が?』

「だって格好良いんでしょーう?」


ああ、そういうことね。と理解して、私はカシスオレンジをグラスに注いだ。

こうやって休日、だらだらと何か食べながらリカとおしゃべりをするのも悪くない。




「紹介、してね?」

『ハイハーイ』


こんなのはもうお決まりの流れ。

良さそうな男がいると誰彼構わず食いついて、自分に惚れた瞬間に捨てるのがリカのやり方だった。

恋愛の楽しみ方なんて人それぞれなわけだし、私はそれについてとやかく言おうとは思わなかった。

もっとも、私だって人をどうこう言える立場にいないのだ。

最近は夜くんのことや新戸くんの問題で色々と忙しかったから、何もなかったけれど。




「ねぇ、あたしんとこにも容姿まる、収入まる、学歴まる、なのがいるけど欲しい?」

『え?…あぁ、』


カウンターに座って足をぷらぷらさせながら、子供みたいにニコニコしているリカ。

私はその隣に腰掛けて、カシスオレンジを飲みながら言った。




『当分そうゆうのはやめとく』

「えー…なんで?大学生なんか比べものになんないくらいいい男よ?」

『んー……』

「まぁ、フウだって2度目はしないんだから学歴も収入も関係ないっかー!」