forget-me-not








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「――それはいわゆるー…ヤキモチじゃなぁい?」


リカが今日もサラダを突き刺したフォークを宙にあげ、思案げに言った。

いつもと違うのは、ここが私の部屋ということくらい。



『っ、ヤキモチ?』


ハン、と半笑いの効果音がつきそうな勢いで私は聞き返した。

あんな冷徹なロボット男がヤキモチ?だと?という些か信じられない心境である。




「そうよぉう。フウがその人に連れてかれるの嫌だったんじゃないの?」


パクパクとレタスを放り込む呑気なリカ。

リカにはキスしたことを言えないでいた。そこに特に理由があったわけじゃないんだけど、なんとなく。




『有り得ないよ。そういうキャラじゃないし…。だいちああゆうタイプは色事に現ぬかしたりしないって、』

「ええ、そう?夜くんだって1人の男の子だしぃ…」


リカのその言葉に、1人の“人間じゃない”男の子ね、と言いたくなって笑いをこらえた。

私がそんなことを言い出したら彼女はどんな顔をするんだろう。




「それに、あたし思うんだけど…夜くんのあんたに対する態度って、好きだと思うけど?」

『はぁ?なんで、』

「だってこの あ た し に興味を示さない男なんか、ゲイくらいなのよ?

それなのに例外の夜くんはあんたには何回も電話したり話しかけてるじゃない」


リカがふん、と悔しそうにトマトに噛みついて恨めしそうに私をみた。

夜くんに構ってもらえなかったのがよっぽど気に入らなかったらしい。

地球上の男は全員自分に酔ってひれ伏すものだと考えているのだ。



(…でもよかったね、リカ。だって夜くんは地球の人間じゃないらしいもん)



とは、言わないが。