お姉ちゃんが帰って来たので、恋バナでもしようと部屋へ行った。




「お姉ちゃんの部屋久しぶり」




「そうだね。私の部屋に直が来るなんてね」





思い出しちゃった。



ここで、先生とお姉ちゃんが初対面したんだったよね。





“新垣といいます”って頭を下げた先生。




なぜか先生に心を開いたお姉ちゃん。





奇跡だったね。






「ねぇ、直。あんたは幸せになりなよ。まぁ、幸せだと思うけど」




お姉ちゃんはベッドに寝転んで、天井を見つめながら言った。





「どうしたの、急に」





「最近よく思い出すんだよね。あんたを泣かせたこと。小さい直を追い回したり、いじめたりして・・・・・・いっつも泣いてたなぁって」






私も思い出すよ。



でも、もういいの。


今、仲良くなれたから。