僕のセカイが沈んでいく。


 チサトのいない世界が日常なのだと、未来が言うから。

 それでも抗う僕を、笑いたければ笑うといい。

 僕は、僕が壊れ果てる迄、何度でもフライトをするだけだ。

 愛しいチサトを過去から連れ出し、二人で未来を生きる為に。

 望むのはたったひとつ。
 チサトと僕とのセカイ。
 チサトと僕との未来。

 たとえ、時空を渡るタイムマシンの歯車が、欠け落ちようとも。

 いつか、チサトのいない未来が虚構になり、チサトのいる未来が現実となるまで、僕は過去へ戻り続ける。


 たとえセカイが沈んでも。





end