「いや、18歳で女子高生と同じ身長だなんて、チビな君がかわいそうなだーと思って」


「女子高生って、それ、キャプテンを基準にしてんじゃねぇだろうな」


「そうだけれども」


「アイツに至ってはデカすぎるんだっつうの!」


 
 ケイラの口調は、何気に落ち込みの色を浮かべていた。

 そりゃそうだろうな。


「でもお前は、そんなキャプテンが嫌いじゃない」


「・・・」


「お前を闇から引きずり出した奴でもある。その点においては、お前はまず悪い奴じゃねーな」


「紳士、お前何者だよ」


「お前らの事、全部知ってる。心に思ってることを、お前らにしか話せない小心紳士さ」


「ふぅん・・・」


「お互い、本音をぶつけ合おうぜ。恋愛と言い、悩みと言い、さ」


「おい、どんどん話題が逸れてるぞ」


「うるせー、遊び人」


「黙れ」


「人に好かれたきゃ努力しやがれぃ」




 かかか、と高らかに紳士は笑った。