「んでさー、トリップ完結しちゃったけど、どうするよ、この先」


「いや、もううちらの役目は終わったんやし、気楽に休暇を楽しもうということで」


「本当はリバースっていう続編を書こうと思っとったが、いろいろと都合があったようで、続かんかったわ」


「ま、続編って大変やもんね。そういえば、そっち、名前なんやったっけ?」


「いやいや、それ明かすわけにはいかんのよ。まぁ、小さき紳士(ドン・スモール)とでも呼んでくれ」


「なんで小さき紳士?けっこう図体デカくね?」


「ばかやろー。心がって事さ。小心紳士」


「なるへそ」


 ドン・スモールは、ごきゅっとトマトジュースを飲み干してあぐらをかく。


「でもさ、何でリバースはやらずに・・・なんだっけ、外道とかいう奴連載っしちゃっとんの?」


「いや、最近はまっちゃったみたいなんだよ。平安時代に」


「ふぅん」


 キャプテンは皿の上に綺麗に肉を食い終えた手羽先の骨を置き、次に焼きそばに手を伸ばす。