SIDE·琉叶 午後12時 空に瞬く星達からの囁きが、ボクの耳元をかすめていく。 目を閉じてもそわそわするだけ。 「何やってんだろうなぁ」 執事見習い。 今は結愛さまの執事見習い。ボクの家は代々執事見習いから執事になるまで、そうやってきた。 「朔ちゃん……」 久しぶりに見た。また、一段と女の子らしくなってたな。 ボクはこれでも中3。彼女は小5。 ふぅと漆黒の空にため息を吐いた。すると、 「…琉叶か?」