「誰だ?あの子」


身元の知れない女の子に慧斗は悪態をつく。手元にはココアとクッキー。


「まぁそう言うな。結愛さまの友達かなんかだろう」


マグカップを手に取り、リビングに通したそのランドセルを背負った女の子。


「友達…にしてはかなり小さいな。気のせいか?こちらを見ている気がする」


不思議と目があった慧斗はココアを混ぜながらため息。


「慧斗は子供苦手だったな」

「愛想よくできないだけ。頼みましたよ」


おう、と返事をしたハルトはクッキーとココアを女の子の前に置いた。