――お父様、お母様 これが 家族 かな? わたしは手を引かれながらそう思った。 ∬ 「いただきます」 「――…うわぁ」 みんなが食べ進めるなかわたしは目の前に広がる豪華な晩餐に目を奪われていた。 確かに朝も昼もすごく美味しかったのですが。しかし、この豪華さはとこかのパーティー…なみ…。 「えと…これは慧斗が?」 「はい、不都合でしたか?」 なかなか箸(といっても洋食なんだけど)がすすまないわたしに戸惑う慧斗。 「いや……」