「出た出た。物件·間取りマニア」 そうやってわたしの頭に腕を乗せてきたのは、口の悪い秀。 「興味があられるのですか?」 物件好きだなんて珍しい。 「すごいマニアックでな。一目見たお宅の間取りは把握できんだよ」 すげーよなと感嘆混じりに放たれた言葉にわたしは「へぇ」と声を漏らす。 「今よりテンション上がることもあるけど」 「デパートの間取りとかですか?」 「いや。今日の夕飯に慧斗の前で何がどうだったか感想言ってみ?」 「……感想?はい」