わたしはとたんに恥ずかしくなって顔を反らす。 すると取り囲んでいたみんなが一斉にハルトを非難しだした。 「ズルい!ハルトにぃズルい」 「抜け駆けは感心ならないです」 そんな中で、ハルトはわたしの方を向いて微笑んだ。すごく優しい笑顔で。 「ライバルもいますし、前途多難ですがね」 「え?」 「いいえ、なんでも」 ねえ、神様? 世間って案外せまくて 未来って案外 近くにあるのかもしれない