「もしもし?結愛さまでいらっしゃいますか?」

「爺や」

「ハッピーランドでいらっしゃいますよね。ただいま向かいます」

「うん……」


「ご準備をお願いいたしますね」


爺やからだった。じきに迎えが来てしまう。

――本当にタイムリミットが迫ってくる。


ケータイを閉じてみんなを見ると寂しそうな眼差し。さっきまで強気だった秀さえも伏し目がちだった。


それがさみしくて堪らない。


「じゃあ、最後観覧車でいい?」


慧斗の提案によりベタだけど観覧車。ライトアップされているネオンが映えている。