「慧斗の料理に味が慣れてるってことに気づいた時、嬉しかったんだよね。爺やにもこれから薄めに頼まなきゃだ」 「結愛さま」 名前を呼んで、頭をぐしゃぐしゃになるまで撫でる。 「ちょ、けい…」 くすぐったそうに上目で見上げる彼女への想いは、 まだ、伝えるには早い 「さみしくなります」 「うわ、髪乱れ……」 風でふわりとなびく髪。あったかい眼差し。 どれも、好きだ。 「慧斗がぐしゃぐしゃしてくれるの好きなんだよね」 へらへらっとしてんな。