「寂しくなるなみたいな?」


急にしんみりした表情でいつもよりワントーン低い低音ボイス。それ以外に何があるっていうの。


「そう、ですね」


離れたくなんてない。


秀とも、琉叶くんとも慧斗とも、ハルトとも。


ひだまりみたいに優しくて、たまにドキドキさせるけど、


一緒にいたい存在なんだ。



「結愛ちゃん。今日、特別な日だから」


ふわりと秀の匂いが鼻腔をかすめた。香水とはまた違う秀の匂い。


「さよならの日には、したくねぇんだよ」