ネクタイをしめなおしながら、秀が言う。
「慧斗の料理に舌が慣れただけだろ。あいつ、すげえ健康志向なんだよ」
「爺やさんより薄味かもな」と意地悪く笑っていたけど、その言葉に納得していた。
「そっか」
思わず顔がほころぶ。そうしたら、また秀はなぜか急に眉をひそめた。
何を考えているんだろうか。
……なんだそれ。(※ただいま秀は嫉妬中)
「結愛さま、ただいま戻りました。って秀どうした」
帰ってきた慧斗をおもいっきり睨む秀。たじろぐ慧斗。
「なんかしたかよ」
「別に」
「まぁまぁ。何を不機嫌なの」
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