「ハルトにぃどこー?」


ってオイ!!


思わず突っ込んでしまった。聞こえてくるのは琉叶の声だ。なにがあったんだ。


「ハルト、呼ばれてる」

「――わかっている」


くすくすと笑う結愛さま。今までの沈黙とドキドキを返してほしい。

ただ…すこし助かったかもしれない。


「ハルト」


立ち上がった俺を凝視しながら尋ねてくるが、俺はくしゃりと頭を撫でながら言った。


「俺は結愛さんの幸せがいちばんだからな」


「…ありがと」


赤らめながら微笑んだ彼女の顔。反則ですよ、お嬢様。