ポンッと頭を叩かれる。 「言いたいならどうぞ」 秀よりは小さい掌で、まだ女の子に慣れていないような手。 それがハルトらしくって思わず口元が緩んだ。 「ハルトは、人を好きになったこと、ある?」 聞くともともと大きめの瞳をさらに開いて口ごもってしまった。 「………」 「ご、ごめんなさい。執事に聞くことじゃない……よね」 慌てて謝ると「いや」とわたしとまっすぐに目があった。 「結愛さんは、眞輝さんと約束がある…かもしれないんだろ」 ズキン