「っそ!くだんねぇことしてんじゃねーよ!お前ら」 耳元で響くのは低い怒りの声。高い身長。濡れた髪に着崩した制服。 「なっ…なんでなのよっ…」 相手の先輩が涙目でうろたえている。 「秀」 そう、わたしを庇ってくれたのはまぎれもなく執事の秀。 「結愛ちゃん見えて。テメェらがくだんねぇことしてっから」 濡れた身体にイライラしながら先輩を睨み付ける秀。わたしはなにもできないまま、へなへなと座り込んでしまう。