「父ね。悪いけど行ってくるわ。結愛、昼休みひとりじゃん」 ちなみに今日は秀はクラスメイトに誘われてサッカーをするらしい。すっかりクラスに馴染んでいる。 「オレ断ろうか」 申し訳なさそうな秀だけど、正直らしくない。 「いいよ。わたし何歳扱いなの。大丈夫。図書室いるし」 笑って見せると、「ならいいけど」とふたりは似たように笑った。 「じゃあとっとと済ませてくるわ」 遠くでラーメンを食べているクラスメイトが声を張る。 「秀、食べたらグラウンドな」 「お、おぉ」