いつものように、わたしは秀とまなかとお弁当を楽しんでいた。 十六夜には学食という名のレストランもあるのだけれど、断然わたしたちはお弁当派だ。 「げ……慧斗の野郎……トマトだけは入れるなと言ったのによ」 「ふぅん…嫌いなんだ。案外お子ちゃまなのね」 「うっぜ!十六夜うっぜ!」 言い合いをし始めるふたりに「ふたりともお互い様だよ」と口を挟む。なんでこう、憎まれ口叩くかなぁ。 ――ピンポンパンポーン♪ 『十六夜さん、理事長がお呼びです。いざよ…』 「まなか?」