「ありがとうございました」


それはそれは満足そうににこりと笑う朔ちゃん。


迎えの方に連れられて、今、このうちを出ようとしています。


「また来ていいからね?」


そう言うと、「ありがとうございます」と微笑んだ。

見送りのわたしと執事たちは少し寂しい気持ちがしていた。


「琉叶さん」


朔ちゃんが小さな背を一生懸命のばして目線を合わせようとする。


でも、その前に琉叶くんが背中を丸めた。


そして、