あたしは恐る恐る二人の座っている場所に立った。 「あ、の…」 「一人じゃ心細いだろ?一緒にいてやるから」 八木原君があたしに手を差し出す。 意味も分からずその手を取ると、軽く引っ張られた。 丁度、中村君と八木原君の間に座り込む形になった。 「ここでの生活のこと、いろいろ教えてあげるね!」 「は、はい…」 結局あたしは届いた荷物もそっちのけで、二人からいろいろ教えてもらっていた。 生活のルール、授業制度、放課後のこと、寮生活のこと。