中村君はうんうんと頷きながら、あたしの手を取った。


「え…?」



「大丈夫だよ!女の子一人でも寂しくないように、僕が傍にいてあげるからね!!」


「え、えと…ありがとうございます?」

よく分からないままお礼を言うと、ぐるっと身体が回転した。



あたしの後ろの席に座っていた八木原君が、あたしの肩を抱く。

そして耳元で、甘く囁く。


「遥登はこう見えて腹黒いからな、俺にしといた方がいいぜ?」



「っひゃ…」


いきなりの刺激に、小さく声を上げてしまった。