「蒼空、朝だよー」



んーもう少し寝かしてほしい。



昨夜あれから大変だった。橘君は八木原君の胸ぐら掴んで離さないし、遥登君と櫻田君はあたしに質問攻めだし。


なんとか収拾ついた頃には、時刻はシンデレラの魔法が解けてから一時間後を指していた。




眠い…眠いし怠い。




「翼ちゃん…何か元気ですね」


「あんたがテンション低いだけでしょ。てか昨日どこ行ってたわけ?」




ぎく。


「……zzZ」



「狸寝入りしてんじゃないわよ。……ったく」




翼ちゃんは優しいから、深くまで聞いたりしてこない。


でもそれに甘えるのは良くないよね…。





「翼ちゃん、聞いてほしい事があるんですけど…」



あたしは布団から起き上がって、翼ちゃんと向き合った。



言うべき事は、ちゃんと言おう。どんな結果になったとしても。