「違います…俺たちは浅村にちゃんと用があります。ていうか、先生にも」
え?
櫻田君が場を落ち着かせるような穏やかな声で言う。
一体何の用だろう…。
「……」
翼ちゃんも段々正気に戻ってきたみたいで大人しくしている。あたしはみんなを部屋に招き入れた。
「き、…肝試し?」
みんなが持ち出した話はこうだった。食事の後、海に行く前に通った森で全員強制参加の肝試し大会。
話を聞いただけで身体がわなわなと震える。夜、森、肝試しときたら次はもちろん幽霊。
…………あぁ、やばいって。
「蒼空、震えてるぞ」
「……え、」
「もしかして肝試し怖いのか?心配すんなって、俺が守ってやるから」
「いやいやいやいや!!!幽霊実態ないですから!!スカッと避けられて呪いかけられちゃいますから!!!」
もはや自分でも何を言っているのか分からなかった。


