「へ?あーごめん蒼空ちゃん!」 ハッと我に返った中村君が、あたしに向かって頭を下げる。 「いえ、大丈夫です」 ちょっとビックリしたけどね。 「まぁ…そうゆうわけで、俺たちがする事は何もなくなったわけだ」 橘君は状況を整理し、顔をしかめる。 て事は、もうあたしにも用がないわけで。 てっきりみんなそれぞれの部屋に帰ると思って、少し残念そうに表情を窺えば。 「じゃあここからは、事前学習だな」 「はい?」 爽やかに笑顔を浮かべるみんなが視界に入り、あたしは一歩後ずさった。