「は?」


「あたし、みなさんに迷惑掛けまくってますし…行く資格ありませ―――」




話してる途中でグイ、と引き寄せられた。


あたしの腰に、いたって自然に手を回して微笑む八木原君。




「蒼空が旅行に行くのに異議がある奴、手ぇ挙げろ」


回されてる腕の力が強まったと思ったら、八木原君はみんなにそんなことを聞いた。




そんなの、みんな手挙げるに決まって……。




「え、?」


どうして…誰も手を挙げないの?



「売上トップになれたのは、お前が頑張ってくれたからだ。反対する奴なんているわけないだろ?」


八木原君…。