「何だよー、あ、もしかして妬いちゃった?」 「違ぇよ。…そろそろ店開くし」 八木原君がチラリとお店を見る。準備万端のようだった。 「あ、早く行かなくちゃ!ほら、蒼空ちゃん行くよ」 「はいっ」 あたしは軽く身なりを整えて、教室に飛び込む中村君の後を追った。 それからはあっという間に時間が過ぎて、閉店時間が近づく。 あたしを含め、クラス全員がヘトヘトになりながら何とか仕事をこなしていた。 そして。 「ありがとうございましたー!」 最後のお客様が満足そうな顔をしてお店を出ていった。