「未來ちゃん…あたしの話はいいからっ」
「へー興味ある、もっと聞かせて」
翼ちゃんが腕を組んで、楽しそうに身を乗り出してくる。
う、裏切り者…!
「やめてってば!」
「どしたの蒼空ちゃん、そんなに叫んで」
ひょこっとお店から顔を出したのは、ナース服の中村君。
「あ、中村君…」
「ってなに、この状況」
怪訝そうな顔をして、状況を理解しようとする中村君。
多分、分からないと思います…。
「蒼空ちゃん、あたしこんな所で道草食ってる場合じゃなかった」
唐突に。
はた、と思い出したように未來ちゃんが言う。


