「はいはい、喧嘩しないの」
火花を散らしあっていた二人の間に入り、呆れた顔で八木原君と松神先生を交互に見る。
ナイスです、翼ちゃん。
「…ちっ」
ん?
今の舌打ちはどっちがしたんだ?
ふと後ろを振り返ると、未來ちゃんがニコニコ笑っていた。
「ちっ」
あれー何で未來ちゃんが舌打ちしてんの?
「み、未來ちゃん?」
「あはは、ちょっとムカついちゃった。蒼空ちゃん、こんな男たちと付き合わない方がいいよ」
「え?」
「どいつもこいつも蒼空ちゃんに変態な眼差し向けやがって。だから嫌いなんだよ、男なんか」
あ、そうだった。
未來ちゃんは腹黒で男嫌いだった。


