ドキン、と心臓が跳ねる。 「見せたくないよ、蒼空」 子供みたいに拗ねた顔をして、優しくあたしの頭を撫でる。 胸がきゅうっと締め付けられて苦しい。 「櫻田君…」 伏せていた目を上げると、ばっちり目が合う。 櫻田君の頬は赤く染まっていて、でも瞳はしっかりあたしを捉えている。 多分あたしも今…櫻田君と同じ顔してる。