―――ズキン。



「え…」


目の前でそんなに怖い顔をして、あたしを睨んでるのは…本当に櫻田君?




「もっと自覚したらどうだ?男にちやほやされて、付け上がってるのか」


「っ、違います!」




どうして、そんなこと言うの…?


「別に俺には関係ないけどな」


櫻田君は嘲笑うように言い捨てて、すたすたとあたしから離れていった。





あたし、図に乗っていたかもしれない。

周りの男の子に可愛いって言われて、付け上がっていたかもしれない。




だけど、まさか櫻田君にあんなこと言われるなんて…。


ズキッと痛んだ胸を押さえて、あたしは教室に戻った。