「そんなに顔を真っ赤にして、身体を火照らせて、可愛い声出して、…―――我慢できる男なんていないから」



低い声音で囁かれる言葉。





もう駄目…っ


固く目を閉じて、迫り来る得体の知れない感覚に耐えようと身構える。





だけどいくら待っても、ことは起きない。


上からプッと噴き出す声が聞こえて、恐る恐る目を開ける。










「冗談だよ、バカ。…流石にビビってる奴にそこまでしない」