「なっ…!?」 顔は見えないけど、八木原君は多分驚いてる。 「ち、違います…っ、あたし怖くて…」 言い訳になっても構わない。 ちゃんと…伝えなきゃ。 「八木原君が助けに来てくれて…あたし、本当に嬉しかったです…っ」 ぎゅっと目を瞑り、腕に力を込める。 暫しの沈黙が流れ、あたしは腕を放す。 …やっぱり、怒ってるのかな。