ハッとしたようにあたしを見る亮くん。 「未那‥」 ぎゅーっ 再び亮くんがあたしを抱きしめる。 「や、やっぱり‥」 「?」 「未那だけ‥?」 「どしたの?」 「未那、どうやら俺が克服したのは未那だけみたいだ」 「は?」 「だから将来は俺と結婚してほしい!」 いきなりプロポーズされた。 なんだか亮くんのイメージがボロボロと崩れていく。 今までと全然違う。 ああ、そうか、これが亮くんの素なんだ。 素の亮くんはかなり、バカなんだ。