「なら偶然にできたものか、それとも…」

真名は向かいに座る魅弦を、力の限り睨みつける。

「誰かが手を貸し、作り出したか」

「さあ、どうなんでしょうね」

魅弦は微笑むも、その眼は恐ろしいほど鋭い光を放つ。

真名は真正面から受け止めていたが、やがて視線をそらした。

「…まっ、何はともあれ、コイツのことは任せてもいいんだな?」

「報酬さえ頂ければ」

「分割で頼む。すぐに大金を出せる身ではない」

「いえいえ。お金じゃありませんよ」

意味ありげに笑う魅弦を、不気味なものでも見る顔で、真名は少し後ろに下がった。

「バイトしてくれませんか? ここで」