「まずは結婚式だよね。薫のウエディング姿だよね」
「ウエディング…!」
「そ!やっぱ薫には純白のドレスを着てほしいなぁ…」
その姿を脳裏に浮かべているのだろうか。
瞳を閉じて、悠太は微笑んでいた。
―――――…純白の、ドレス。
悠太が着てもらいたいと願うなら、ぜひ着たいと思う。
それで自分の晴れ姿が栄えるならば、身につけたい。
しかし、薫には幼い頃から着たいと願うドレスがあった。
ショーウィンドウに飾られたそのドレスに吸い寄せられるように、食い入るように、長い時間見ていたあの頃。
―――――いつかこれを着られるお嫁さんになりたいと
何度思っただろう。
「式は一ヶ月後にしよう」
そんな薫の深い思いには微塵も気付かずに悠太はひとりでスケジュール帳と睨み合いながら黙々と話を進めていた。
「いっ…?!」
急すぎて、言葉にならない。

