「お前、妙な肌の色だな。北方の者か?」
今更なことを、ラスは口にした。
メリクの肌は、エルタニンにはあり得ない、抜けるような白い肌だ。
髪にもほとんど、色はない。
この奇妙な外見も手伝って、神殿ではほとんどお荷物状態だった。
何故見るからに異様な自分を、拾った神官は神殿に入れたのか。
「わたくしは、北の海岸を彷徨っているところを、たまたま神官様に拾われたのです。自分がどこの誰なのか、さっぱり記憶はありません」
メリクは覚悟を決め、身の上を語った。
といっても、大した経験はしていないが。
ラスの片眉が上がる。
「そのような者を、わざわざ拾ったというなら、お前には相当な力があったということなのかね」
馬鹿にしたように、ラスが言う。
「何故神殿に入れられたのかまでは、わかりません。捨て子は神殿に行くものなのかもしれませんし、たまたま神官に拾われたからかもしれません。どちらにしろ、わたくしには・・・・・・トゥバンの印は、ありません」
沈黙が落ちる。
メリクは己の鼓動が、異様に高鳴るのを感じながら、じっとラスを見つめた。
今更なことを、ラスは口にした。
メリクの肌は、エルタニンにはあり得ない、抜けるような白い肌だ。
髪にもほとんど、色はない。
この奇妙な外見も手伝って、神殿ではほとんどお荷物状態だった。
何故見るからに異様な自分を、拾った神官は神殿に入れたのか。
「わたくしは、北の海岸を彷徨っているところを、たまたま神官様に拾われたのです。自分がどこの誰なのか、さっぱり記憶はありません」
メリクは覚悟を決め、身の上を語った。
といっても、大した経験はしていないが。
ラスの片眉が上がる。
「そのような者を、わざわざ拾ったというなら、お前には相当な力があったということなのかね」
馬鹿にしたように、ラスが言う。
「何故神殿に入れられたのかまでは、わかりません。捨て子は神殿に行くものなのかもしれませんし、たまたま神官に拾われたからかもしれません。どちらにしろ、わたくしには・・・・・・トゥバンの印は、ありません」
沈黙が落ちる。
メリクは己の鼓動が、異様に高鳴るのを感じながら、じっとラスを見つめた。


