名前を呼んでどうするかなんて分からない。ただ湊を見たら自然と呼んでいた。
空を仰ぐのをやめ、こちらを見たのが分かると更に口を開いていた。
「こっちに来て、話でもしない?」
1つ間を置いてから表情を隠すように俯くと
「嫌です」
と呟いて屋上から姿を消した。
残された私はポカンと口を開けるしかなかった。
「はぁ……」
わけ分かんないや。ちょっと様子が変わったと思ったのに。
さっきのは幻なのだろうか。でも、温もりはまだある。
まぁ、私とこの時間を過ごしたくないんだろうな。
仕方なく空を見上げて残りの時間を屋上で過ごしたのだった。



