また、視線を朔に戻すとパチッと目が合った。


「……」


「……」


何時までも反らされない視線に耐えられなくなったのは私。


人とずっと目を合わせているのは得意じゃないらしい。


「先輩、目を反らさないで下さい。俺を見てください」


「っ……」


言われてまた視線を合わせれば床に映る影と影が重なった。


「甘い」


「っ~~」


またどうしようもなくなって、今度は飴に歯を立てた。


今度から飴を常備しよう。子供くさいけどある方が落ち着く。多分絶対。


「先輩可愛い」


ほら絶対そう。