要するに、この学校は“ルール”などないらしい。 「あー…、ありがとう」 適当に返事をし、舞台で誰も聞いてないのに一生懸命喋るお爺さんに目を向ける。 あの人が、理事長。 昨日あたしを此処へ招待した爺。 可哀想で、見てらんない。 ……いつか此処、潰れるんじゃないか。 “いつか”じゃなくて近いうちに。 「それでアヤちゃんがなんで此処来たの?」 あ、うん…。 そこ聞いちゃう? コイツ、痛いとこつくな。