その隙にひらりとかわされて。鮮やかに逞磨のシュートが入る。やられた。


「シュート!大口たたきすぎだ」


なんて得意気に笑う。……完全にカマかけやがったな。


休憩すっか、と水を渡されて。ぼんやり腰を下ろすと唐突に聞いてきた。


「で、その様子は図星ですね」

「……まぁ」


否定すんの面倒だ。しかも多分コイツは気がついてるんだろうしな。


「そーかよ」


逞磨はわしわしと俺の頭を撫でる。オイ、俺をなんだと思ってる。


「頑張れよー」

「…頑張れたら苦労しねーよ」