「キャプテンのアドレスは?」 「知らない、です」 「…よくしゃべる?」 「全くと言っていいほど」 キツいな、とため息をつきながら、諦め口調で告げる残酷な年下の悪魔。 「どーすっかな…」 「どういうこと」 腕組みまでサマになっているってどういうこと。 「だからさ」 登駕は階段の二段上からわたしの顎を手でくいっと持ち上げた。