「キャプテン!?」 登駕が驚くのも無理はない。サッカー部のキャプテンで容姿端麗、成績優秀、さらにはスポーツ神経抜群で人気者ときた。 こんな地味で目立たないわたしになんて脈はない。まだ顔を上げたままの登駕と目をあわせられない。 「………」 しばらく二人の間に沈黙が続く。 「へぇ~…真尋さん」 と、沈黙を破ったのはあっちだった。 「…キャプテンが好きなのはわかった。俺だってタダで聞いたわけじゃないっすよ」 わたしは次に出てきた言葉に絶句した。