「…じゃ、そろそろ本命のところに行ってあげてください」

「ほっ本命?!」


「違うんすか」とニヤニヤ笑う逞磨くんをまた叩いて、今度は頭を撫でる。


「ありがとうね」

「……はい。写真までいたんすけどね」

「大方、ふて腐れてるんでしょうね」

「……ごちそうさまっす」


違う!と叫んで手を振る。そして屋上に行くために、騒がしい会場に背を向けた。