どんなに泣いても、輝くんの気持ちも今まで自分が想ってきたぶんも、戻っては来ない。


つめたく伝う涙が憎らしかった。

一番に想っていたのに、君は。そうじゃなかったというだけ。


好きな人にフラレただけでこんなになるのかな。

――仕方ないこともわかってる。でも認めたくない自分もいて嫌になる。


「はぁ……」


しばらくのところまで来て携帯を見た。ディスプレイに表示されたメール…3件、着信2件?


祐李からの一件のメールを除いてすべての差出人が一緒だった。


【伊沢登駕】