年下彼は手強いのです,



でもあの生意気後輩だけは絶対許せない。礼儀がなってない、生意気、可愛いげがまるで皆無。


「名前は確か…伊沢くん。2年の」


言うと、祐李は「えっ」と心底驚いたらしくすっとんきょうな声を出した。目が見開かれた。


「あの登駕くん?」


目を見開いてキラキラした表情はまさに[興味津々]といった感じ。


「なんか有名人なの」


この手の話をすると語りだして止まらないっていう祐李の悪い癖は了承のうえだ。


「伊沢登駕。1組でサッカー部、成績優秀、顔もそこそこ良し。まぁ、つまり」


にこりと不敵に祐李は笑った。若干引いてしまう。